WEMSWP説明書

ソフトの概要

PCの音楽ファイルをWASAPI排他モード(または共有モード)で再生します

デコーダー(レンダラー)として以下が使用可能です

注意点

作者への連絡先
メールアドレス
integrate@hotmail.com

ご感想やバグなどの情報はこちら

取り扱い種別
フリーソフト
本ソフトウェアを使用することによって起きた損害等について、作者は責任を負いかねます
予めご了承の上、ご使用ください
動作環境

Windows10(64bit)または Windows11

PCのメモリ
本ソフトウェアの全機能を使用する場合、16~32Gbyte以上(推奨)
OS、配布ファイル以外に必要なソフト

なし

インストール・アンインストール方法
インストール
ZIPファイルを適当なディレクトリに展開します
アンインストール
展開したディレクトリごと削除します
ファイル構成
使用方法
  1. Wemswp.exe を起動します
  2. 音楽ファイル(またはプレイリスト)をドラッグ&ドロップします
メニューの表示
画面上でマウス右ボタンをクリックします
Configuration
Reset
  • 全ての設定が初期値にリセットされます
  • 「Device」「Sound font 1~3」のリストが更新されます
Device

音声の出力先となるデバイスを選択します

Volume assist

以下の手法を利用して、音の大きさの調整を試みます

None

音の大きさを調整しません

Peak normalization

最も強い音声信号に基づいて、音の大きさを調整します

  • 音の劣化が小さいため、音の大きさを調整する場合は Peak normalization の適用が基本的に推奨されます
  • 強い音声信号を含まない楽曲は音の大きさが顕著に変わります
  • 強い音声信号を含む楽曲は音を大きくすることができません
  • 音が大きくなると、音に含まれるノイズが目立つようになります
  • 適用後の音声はリニアPCMになります
オプション
Target peak level
音声信号の最大振幅の目標値(%)
値を変更すると、音の大きさが変わります
Compression

音の大きさを圧縮して、音の大きさの差を小さくします

  • CDからリッピングしたクラシック音楽など、音の大きさが変動する楽曲を試聴する際、小さい音が聴こえにくいときに、お試しください
  • 音の劣化は大きめです(必要時以外の適用は推奨されません)
  • 音の聴感が平坦になります
  • 本ソフトウェアの場合、物理的な音の大きさで調整されるため、人が感じる音の大きさと一致しないことがあります
  • 音の大きさの変化にタイムラグ(先行や遅行)が生じるため、音が大きく変化する前後では不自然に聴こえる場合があります
  • 音が大きくなると、音に含まれるノイズが目立つようになります
  • 全体的に音の大きさが小さくなってしまう場合があります
  • 適用後の音声はリニアPCMになります
オプション
Threshold
大きな音と小さい音の境界となる音の大きさ(‰)
Downward compression
Threshold より大きい音の圧縮率(%)
値が大きいほど、大きな音が小さくなります
Upward compression
Threshold より小さい音の圧縮率(%)
値が大きいほど、小さい音が大きくなります
Maximum amplification
小さい音の最大増幅率(%)
微小な音が大きくなり過ぎるのを抑制します
Cell size
窓関数の有限区間(milliseconds)
値が大きいほど、音の大きさの時間的変化が滑らかになりますが、タイムラグが時間的に拡大します
Time lag balance
タイムラグのバランス(%)
値を小さくすると、未来の音の影響が減りますが、過去の音の影響が増えます
Loudness type
音の大きさの計算方法
ARV(average rectified value)または RMS(root mean square)
Peak normalization
「On」 の場合、追加で Peak normalization を適用します
Loudness normalization

音の大きさの平均値に基づいて、音の大きさを正規化します

  • 複数の楽曲を試聴する際、楽曲の平均的な音の大きさを(ある程度)同じくしたいときに、お試しください
  • 本ソフトウェアの場合、物理的な音の大きさで調整されるため、人が感じる音の大きさと一致しないことがあります
  • 音の大きさが変動する楽曲の場合、そうでない楽曲と比べて、音が大きく(または小さく)なります
  • 音が大きくなると、音に含まれるノイズが目立つようになります
  • 音が過度に大きくなると、大きな音に歪みが生じやすくなります
  • 適用後の音声はリニアPCMになります
オプション
Loudness type
音の大きさの計算方法
ARV(average rectified value)または RMS(root mean square)
Target loudness level
音の大きさの平均の目標値(‰)
値を変更すると、音の大きさが変わります
Resample

デバイスの共有/排他(音声のサンプリング周波数)に関する設定です

排他モード
Auto
  • 再生可能であればリサンプルしません
  • 再生できない場合は Max を適用して再生を試みます
Min
  • リニアPCM
  • 再生可能な最も低いサンプリング周波数(下限8kHz)
Max
  • リニアPCM
  • 再生可能な最も高いサンプリング周波数(上限384kHz)
D64
  • DoP方式(24bit, 176400Hz)
  • 再生できない場合は Max を適用して再生を試みます
D128
  • DoP方式(24bit, 352800Hz)
  • 再生できない場合は Max を適用して再生を試みます
共有モード
Share
  • 必要に応じてリサンプルを適用します
  • リサンプルを回避したい場合は、Windowsの設定「システム/サウンド」の「サウンドの詳細設定」より、サウンド再生デバイスのプロパティの詳細を表示し、共有モードのサンプリング周波数を、デコード後の音声と同じ値に設定してください
  • Windowsのイコライザー等が利用可能です(事例
ご注意
  • 本ソフトウェアのリサンプラーには音が劣化する副作用があります
  • デバイスによりますが、音声のサンプリング周波数が変わると、音の聴感も変わることがあります
  • リサンプルを伴う再生では、メモリの使用量が大きくなります
  • D64 や D128 の場合、変換時間が長くなります
    • D128の変換時間は D64の約2倍です
    • Core i3-4160 の場合、10分の曲を変換するのに約30~60秒かかります
  • DoP方式で出力された音声は再生環境により、音が小さくなります
  • デバイスが WASAPI の DoP方式に対応していない場合、本ソフトウェアが DoP方式で出力する音声は正しく再生されません
FFmpeg

再生可能な音楽ファイルの種類が増えます

導入手順

以下を Wemswp.exe と同じディレクトリにコピーします

ffmpeg.exe(および DLLファイル)
  • 公式サイトにダウンロードサイトへのリンクがあります
  • 必要なファイルはアーカイブの bin ディレクトリにあります(無い場合、DLLファイルは必要ありません)
Fluidsynth

音楽ファイル(拡張子:mid, smf)の再生が可能になります

導入手順

以下を Wemswp.exe と同じディレクトリにコピーします

fluidsynth.exe および DLLファイル
  • github より Windows(x64)版をダウンロードします
  • 必要なファイルはアーカイブの bin ディレクトリにあります
サウンドフォント(拡張子:sf2)
サウンドフォントの情報
ライセンス確認の必要性

サウンドフォントの中には著作権が消滅しておらず、自由に使用できないものがありますので、ライセンスの詳細を追跡する必要があります

  • 他の著作物をミックスしているもの
  • 二次利用の際に著作権の明示義務があるもの
  • 改変、商用利用、再配布が禁止されているもの
  • 商品の一部として提供されており、商品と共用が前提であるもの
  • 著作権が別の法人に移転しているもの
  • ライセンスの規約が更新されているもの

原音に至るまでの全ての著作権者の許諾が必要です

サウンドフォントの例
8MBGMSFX.SF2(別名:CT8MGM.SF2)
  • 1996年 © E-mu Systems
  • 標準的なGMサウンドフォント
MagicSFver2.sf2
Arachno SoundFont - Version 1.0.sf2
サウンドフォントの指定方法

コンボボックス「Sound font 1~3」で指定します

音源は Sound font 1 → 2 → 3 の優先順で使用されます
  • 「Sound font 1」には最優先で使用したいサウンドフォントを選択します
  • 「Sound font 2~3」には不足している音源を穴埋めするためのサウンドフォント(良く分からない場合は Arachno SoundFont など)を選択します
  • 同じサウンドフォントを重複選択した場合、優先度が最も高い選択のみ有効となります
  • 本ソフトウェアは「音色マップのカスタマイズ」機能を有していません
ご注意
サウンドフォントはMIDIデータに適合するものを使用します

適合しない場合、以下のように聴こえる可能性があります

  • 無音
  • ノイズ音
  • 正しくない楽器音

MIDIデータはGM(特に Level 1)準拠であることが推奨されます

Roland MIDI音源(SC-55mkⅡ相当)用 MIDIファイルが再生できない場合
  1. GM2 コンバータ for Windows を入手します
    • インストールは管理者権限で実行する必要があるかもしれません
    • スタートメニューでの名前は「GSXGGMコンバーター」になります
  2. MIDIファイルを変換(GS → GM Level2)します
    • 変換に伴い、MIDIデータに差異が生じる可能性があります
Windows版 Fluidsynth の制限事項
相性がよろしくないサウンドフォントがあります
  • 本ソフトウェアが暴走状態になります
  • 見つけた場合、本ソフトウェアでは使用しないでください
Chorus は適用されません
  • バージョンによりますが、音の聴感がよろしくないと感じるため
  • それ以外については Fluidsynth のデフォルト設定でレンダリングされます
楽曲の最後に長い無音時間が生じる場合があります
  • MIDIデータの最後に All Sound Off が無い場合、サウンドフォントに設定されているリリース(音が自動消滅するまでの時間)が長い、または残響(リバーブなど)の持続時間が長い、などの原因で発生するとのことです
正常に動作しないバージョンがあります
  • FFmpeg とは異なり、Fluidsynth については安定動作することが十分に検証されているエンドユーザー用リリースが提供されていません
  • 最新バージョンの利用が基本的に推奨されますが、不具合がある場合は旧バージョン(2.4.1以降)をご利用ください
WinFMP / PMDWin / PPS / SSG+RHY
WinFMP

音楽ファイル(拡張子:ovi, opi)の再生が可能になります

導入手順

以下を Wemswp.exe と同じディレクトリにコピーします

WinFMP.dll
  • 公式サイトにダウンロードページへのリンクがあります
  • WinFMP052.zip をダウンロードします
  • 必要なファイルはアーカイブの x64 ディレクトリにあります
  • WinFMP.dll.256 を使用したい場合は、ファイル名を WinFMP.dll に変更してからご使用ください
  • Visual C++ 再頒布可能パッケージ(x64版)がPCにインストールされている必要があります
PDZFZ8XWin.dll(拡張子が ozi の音楽ファイルの再生にトライしたい場合)
  • 公式サイトにダウンロードページへのリンクがあります
  • PDZF / Z8X for Windows Ver.2.0.1 をダウンロードします
  • 必要なファイルはアーカイブの Release/x64 ディレクトリにあります
PMDWin

音楽ファイル(拡張子:m, m2, mz)の再生が可能になります

導入手順

以下を Wemswp.exe と同じディレクトリにコピーします

PMDWin.dll
  • 公式サイトにダウンロードページへのリンクがあります
  • PMDWin052.zip をダウンロードします
  • 必要なファイルはアーカイブの x64 ディレクトリにあります
  • PMDWin.dll.256 を使用したい場合は、ファイル名を PMDWin.dll に変更してからご使用ください
  • Visual C++ 再頒布可能パッケージ(x64版)がPCにインストールされている必要があります
PPS / SSG+RHY

リズムの演奏方法(PMDWin)の設定です

PMD内蔵SSGドラムのみを演奏したい(デフォルト)
  • PPS と SSG+RHY をアンチェックしてください

※ PMDWin に慣れていない方は、この設定が推奨されます

PPSファイルを演奏したい
  • PPS をチェックしてください
  • PPSファイルが必要です
OPNA(YM2608)リズム音源を演奏したい
  • SSG+RHY をチェックしてください
  • OPNA(YM2608)リズム音源ファイルが必要です
リズムを使用している曲なのに、リズムが聴こえない場合

例えば、以下のどちらかに該当しており・・・

  • PPSをチェックしたが、音楽ファイルがPPSファイルを使用していない
  • PPSをチェックし、音楽ファイルがPPSファイルを使用しているが、PPSファイルが無い

・・・そのとき、更に以下のどちらかに該当している場合などが考えられます

  • SSG+RHYをアンチェックした
  • SSG+RHYをチェックしたが、OPNA(YM2608)リズム音源ファイルが無い

その他

ファイル検索パス
OPNA(YM2608)リズム音源ファイル
Wemswp.exe と同じディレクトリ
PCMファイル(拡張子:PPC, PPS, P86, PVI, PZI)
音楽ファイルと同じディレクトリ
これらのファイルを読み込めない場合
  • 本ソフトウェアは(読み込み失敗を無視して)強制的に再生を試みます(Ver.1.26)
  • 読み込めなかったファイルの音は再生されません

本ソフトウェアについては上記の仕様により、 WinFMP や PMDWin を使用時、本来の音で再生されない可能性がある点に、ご留意ください

WinFMP / PMDWin の設定のうち、デフォルトを上書きしているもの
  • 音声はサンプリング周波数 44100Hz で出力されます
  • FM音源は 55kHz で合成処理されます
  • SSG以外の音量はデフォルト設定よりも若干小さめに調整されます(PMDWin)
  • PPZ8パートで一次補間を行います
  • PMDの PPS, P86パートで一次補間を行います(PMDWin)
  • PPS および SSG+RHY の ON/OFF(PMDWin)
音楽ファイルの(ディレクトリパスを含む)ファイル名にはANSI文字のみ使用可能です
  • 非ANSI文字が含まれている場合、本ソフトウェアは再生を試みません
  • Windows の使用言語が日本語に設定されている場合、一般的な日本語文字は使用可能と思われます
相性がよろしくない音楽ファイルがあります
  • 再生時間が非常に長くなったり、本ソフトウェアが暴走状態になります
  • 見つけた場合、本ソフトウェアでは再生しないでください
  • 他のソフトウェアをお試しください(再生できる場合があります)
Gapless

チェックすると、再生キューの全楽曲を結合してから再生します

  • デコード後の音声の形式が同じでない場合はエラーとなります
  • メモリの使用量が非常に大きくなる可能性があります
    • 必要時以外の適用は推奨されません
    • 空きメモリ不足により、再生の失敗や、PCの障害が発生しやすくなります
    • 再生キューの楽曲はできるだけ少数としてください
  • 楽曲に含まれる無音部分は削除(トリミング)されません
  • Volume assist は結合後の音声に対して適用されます(音の大きさが異なる楽曲を結合した場合、音の大きさの調整が難しくなります)
Cache

チェックすると、再生開始時に音声データが音楽ファイルとして保存されます

Wemswp.exe のディレクトリに保存されます
  • 同名ファイルが既存の場合は何もしません(上書き保存されません)
  • 必要に応じて他のディレクトリに移動(またはファイル名を変更)してください
  • 不要になったものは削除してください
  • パス(ファイル名やディレクトリパス)が長すぎる場合はエラーになります
音楽ファイルの形式は WASAPIに出力された音声によります
音声サンプルチャンクサイズファイル形式拡張子
リニアPCM64bit float4Gbyte未満RIFF waveform Audio Formatwav
4Gbyte以上Sony Wave64 Audio Formatw64
DoP方式1bitDirect Stream Digital Interchange File Formatdff

音声データには Volume assist, Resample, Gapless の設定が適用されます

他形式(MP3等)への変換機能は実装されていません

他のフリーソフト等をご利用ください

FFmpeg で MP3 に変換する例 ※cmd.exe に慣れている方(限定)
カレントディレクトリのみ
for %a in (*.wav *.w64 *.dff) do ffmpeg.exe -i "%a" "%~na.mp3"
カレントディレクトリ以下
for /R %a in (*.wav *.w64 *.dff) do ffmpeg.exe -i "%a" "%~dpna.mp3"

ffmpeg.exe は必要に応じて絶対(または相対)パス形式としてください

再生開始までの待ち時間を短縮できる場合があります

例えば、保存された音楽ファイルを以下の設定(Configuration)で再生してください

  • Device(保存時と同じもの)
  • Volume assist(None)
  • Resample(Auto)

再生開始までの待ち時間が長く、再生することが多い音楽ファイルについて、お試しください

  • 保存された音楽ファイルは、WASAPIに出力される直前の音声データであるため、ストレージから読み込み後、短い待ち時間で再生を開始することが可能です
  • 高倍率のアップサンプリングを適用してから保存すると、音楽ファイルのサイズが顕著に大きくなり、再生時にストレージからの読み込み時間が長くなります(そのようなケースでは、リサンプルせずに保存し、再生時にリサンプルする方が、再生開始までの待ち時間は短くなることもあります)
  • 保存された音楽ファイルを自動的に再利用する機能は実装されていません
Scan music files

プレイリストを作成することができます

プレイリストの作成
  1. 検索するファイルの拡張子を「File extension」に追加(もしくは削除)します
  2. 「Add path to playlist name」をチェック(またはアンチェック)します
  3. 音楽ファイル(またはディレクトリ)をドラッグ&ドロップします
ファイルをドロップした場合
  • 1つのプレイリストに統合されます
  • プレイリスト名は作成日時に基づく名前になります
ディレクトリをドロップした場合

プレイリストはディレクトリ(およびサブディレクトリ)別に作成されます

親ディレクトリAdd path to playlist nameプレイリスト名
存在するアンチェックディレクトリ名
チェックパスに基づく名前
存在しない作成日時に基づく名前

Wemswp.exe のディレクトリに出力されます
  • 同名ファイルが既存の場合は上書きされます
  • 必要に応じて他のディレクトリに移動(またはファイル名を変更)してください
  • パス(ファイル名やディレクトリパス)が長すぎる場合はエラーになります
ソート順
  • Windows が規定とするルールにより昇順でソートされます
  • 音楽ファイルの名前に順番を表す文字を付与する場合は、同じ桁数の数字(01, 02, 03・・・など)を用いてください
プレイリストの仕様
  • 本ソフトウェアのプレイリストは M3U のサブセットです
  • 拡張子は m3u8(文字コードが UTF-8/BOMなし)です
  • Extended M3U はサポートされません
  • 以下のパスが含まれている場合、エラーとなります
    • URL
    • ディレクトリ
    • Windows形式でない
    • 存在しない(またはアクセスできない)
    • 文字数が過度に多い
  • 他のアプリケーションのプレイリストは読み込みに失敗する場合があります
プレイリストの編集
  • Windows付属のメモ帳をご利用ください
  • ファイル名は自由ですが、拡張子は .m3u8 とします
  • ファイルの種類は「すべてのファイル(*.*)」を選択します
  • エンコードは「UTF-8」を選択します(BOMなし)
補足事項
音楽ファイルの種類

以下の優先順で読み込みを試みます

  1. WinFMP(有効な場合)
    • OVI, OPI, OZI
  2. PMDWin(有効な場合)
    • M, M2, MZ
  3. Fluidsynth(有効な場合)
    • MID, SMF
  4. 内蔵デコーダー
    • WAV(非圧縮形式)
    • DSF
    • DFF(非圧縮形式)
  5. FFmpeg(有効な場合)
    • 詳細は「-formats」「-demuxers」「-codecs」等を引数として ffmpeg.exe を実行します
  6. Microsoft Media Foundation
出力音声の形式

チャンネル数は 2ch(固定)です

リニアPCM

以下のうち、デバイスが対応しているもの

  • ビット数(16, 24, 32)
  • サンプリング周波数(8000~384000Hz のうち主要なもの)
DoP方式

以下のうち、デバイスが対応しているもの

  • 24bit 176400Hz(音声:1bit 2822400Hz)
  • 24bit 352800Hz(音声:1bit 5644800Hz)
補足
  • 音声とコンテナは、どちらも24bitである必要があります
  • 48000Hzの64倍(または128倍)のサンプリング周波数については、本ソフトウェアではサポート外としています
再生順
ドラッグ&ドロップの際に用いたファイラーの仕様によります
最近のエクスプローラーの場合は(ドラッグしたファイルから始まる)表示順となるようです

再生順を明示的に指定する場合はプレイリストをご利用ください

音量の調整

基本的には以下をお試しください

  • Windows の音量ミキサー
  • デバイスに実装されている音量調整機能

以下により調整することもできます

音量が音声の形式(サンプリング周波数など)に依存するデバイスの場合
Resample(Auto以外)を適用して、同じ音声形式で再生します
Windowsの音量ミキサーで調整できないデバイスの場合
Volume assist(None以外)を適用して、音の大きさを調整します
音声の情報

再生中は音声の形式に関する情報が表示されます

Decode

  • デコード後の音声に関する情報です
  • デコード前(音楽ファイルに記録されている状態)の音声に関する情報ではありません

Out

  • 本ソフトウェアがWASAPIに出力した音声の情報です
  • bitの分数は、分子が「音声のビット数」、分母が「コンテナのビット数」です
  • 例えば 24/32の場合、24bitの音声が32bitの値でWASAPIに出力されています
  • 「DoP」と表示される場合、DoP方式で音声が出力されています
表示の最小化
  • マウス左ボタンで画面のクライアント領域をダブルクリックします
  • タスクバーにあるアイコンをクリックすると、再表示されます

表示を最小化すると、キーボードやマウスからの誤入力を防ぐことができます

ビットパーフェクト

本ソフトウェアにおけるビットパーフェクトとは「音楽ファイルの音声」と「WASAPIに出力された音声」が bit単位で完全に一致していることを意味します

  • 本ソフトウェアの場合、基本的にビットパーフェクトは保証されません
  • Resample(Auto)時に DoP方式で音声が出力される場合はビットパーフェクトとなります

以下の過程についてのビットパーフェクトは本ソフトウェアのサポート外となります

  • メディア(CD等)→ 音楽ファイル
  • WASAPI → デバイス
排他モードの利用手順

排他モードを許可します

  1. 設定「ファイル名を指定して実行」(Windows+R)
  2. mmsys.cpl と入力して「OK」
  3. 「再生」タブにてデバイスを選択して「プロパティ」
  4. 「詳細」タブにて排他モードのチェックボックスをチェック

アプリケーションは排他モードに対応しているものを利用します

音楽ファイルの入手
MIDI

無数のMIDIデータがネットで公開されています

著作権者の許諾を確認できるものについては、個人利用かつ非商用の範囲内で試聴する限りにおいては、複雑な問題となることは少ないと思われます

人名、曲名などに "midi" を追加して検索します

昔の MIDIデータはリンク切れ等により、ネット経由での入手が困難になりつつあります

お気に入りの MIDIデータ(または MIDIデータがバンドルされているソフトウェア)は、大事に保存しておくとよいかもしれません

FMP / PMD

現存するデータ公開サイトは希少です

  • 人名、作品名、「FM音源時代の化石」などで検索します
  • データを公開しているサイトが現存していれば、そこから入手します
  • 過去にデータを公開していたサイト(データ)の URL を見つけることができれば Internet Archive より過去データをサルベージできる可能性があります

著作権にご注意ください

確認されている障害
処理が進行しない、処理を中断できない、入力を受け付けない
OS(Windows)によるブロック
  • ストレージの転送速度が遅い(ネットワークドライブなど)
  • セキュリティ対策ソフトウェアによるスキャン

特に問題がない場合、しばらく待機していると、ブロックが解除されます

本ソフトウェアのバグ(または Windowsやデコーダーの動作不良)

本ソフトウェアが暴走状態になり、通常の方法で終了してもプロセスが消えずに残り続けることもあります

  1. Process Explorer を管理者権限で起動します
  2. Wemswp.exe が残ってたら、強制終了(Kill Process)します
  3. それでもダメな時は Windows を強制的に再起動してください

作者への連絡先まで状況をご報告いただければ幸いです

再生に失敗する
音楽ファイル
  • デコーダーが対応していない
  • 他のアプリケーションが使用中
  • ファイルが存在しない(またはアクセスできない)
  • サンプリング周波数が過度に高い(または低い)
  • 再生時間が極端に短い
  • データが壊れている(または音声データではない)
  • 音声トラックが存在しない動画ファイル
排他モード
  • 排他モードが許可されていないデバイスで、排他モードで再生しようとした
  • 排他モードで使用中のデバイスで再生しようとした

    デバイスを解放するために、デバイスを排他モードで使用中のソフトウェアを終了するか、以下の手順によりデバイスの排他モードの許可を一時的に取り消す必要があります

    1. 設定「ファイル名を指定して実行」(Windows+R)
    2. mmsys.cpl と入力して「OK」
    3. 「再生」タブにてデバイスを選択して「プロパティ」
    4. 「詳細」タブにて排他モードのチェックボックスをアンチェック

    本ソフトウェアは、再生を停止するだけでデバイスを解放します

  • 障害が発生しているデバイスで再生しようとした
デコーダー
  • 起動できない(必要なDLLが不足している等)
  • デコーダーのバグ
空きメモリ不足

根本的な解決にはPCのメモリ増設が必要です

音声のサイズが大きいほど、発生しやすくなります
  • 再生時間が長い
  • ビット数が多い
  • サンプリング周波数が高い
  • Gaplessが有効
本ソフトウェアはインメモリ方式の音楽再生ソフトウェアです
  • 音声を全てメモリに展開してから再生を試みます
  • 音声の入出力や変換を同時並行的に実行する方式の音楽再生ソフトウェアと比べて、本ソフトウェアはメモリの使用量が著しく多いです
  • 音声のサイズが大きいほど、メモリの使用量が増えます(必要な空きメモリは、最大で再生時間 1分あたり 1Gbyteを超える場合があります)
Windowsの仮想メモリの設定
  • 本ソフトウェアの使用時に空きメモリ不足を原因とするエラーが多発する場合、ページファイルを活用することで問題を回避できる可能性があります
  • 例えばPCのディスク装置が高速で、十分な空き領域がある場合、ページファイルをシステム管理サイズ(または物理メモリの最大3倍程度のカスタムサイズ)に設定してみます
  • 物理メモリとページファイルの間で大規模なスワップが発生するような使用形態は好ましくないため、どうしても必要な場合のみお試しください
楽曲が再生される前に、異音が出力される
デバイスの初期化
  • 異音の有無や程度はデバイスによります
  • 本ソフトウェアは楽曲毎にデバイスを初期化するため、異音も楽曲毎に出力されます
  • デバイスの初期化が楽曲の音声に影響するのを回避するため、本ソフトウェアは3秒間の無音を出力してから、楽曲の音声出力を開始します
音声には存在しない異音が、楽曲の再生中に出力される
リアルタイム処理の失敗

ランダムに異音が発生します

  • ハードウェア障害(伝送失敗、給電不足、温度の異常など)
  • リソース(CPU、割り込み)の不足
  • ソフトウェア(Windows、デバイスドライバー、ファームウェア)のバグ

主な対策

  • 障害の原因となっているハードウェアを取り外す
  • USBポートのうち、接触不良を起こしやすくなっているところは使用しない
  • USB延長ケーブルやUSB-HUBを使用しない
  • PCの周辺機器を少なくする
  • 起動中のソフトウェアを少なくする
  • 音楽再生中は他のソフトウェアを動作させない
  • ソフトウェア(Windows、デバイスドライバー、ファームウェア)のアップデートを適用する
デバイスにおける音割れ

楽曲の同じ場所で同じ異音が必ず発生します

  • 異音の有無や程度は音声やデバイスによります
  • 主に DoP方式での再生時に発生します

    本ソフトウェアが DoP方式で出力する音声は、SACD規格における推奨事項(デューティ比など)が保証されず、対応できないデバイスでは音割れする可能性があります

DoP方式で再生中に発生する場合
Resample(Min または Max)を適用し、リニアPCMで再生してください
リニアPCMで再生中に発生する場合
Volume assist(None以外)を適用し、再生音を小さくしてください
楽曲の先頭が正しく再生されない
無音時に音声出力を自動停止する(省エネ)機能を有するデバイス

音声が有音となってから、デバイスの音声出力が正常となるまで、タイムラグがあるために発生します

PCの動作が鈍重になる
CPUやストレージの使用率が高い

音声の処理が完了し、デバイスから音声出力が開始されると、問題は解消されます

空きメモリ不足

再生を中止(または起動中の本ソフトウェアを終了)してください

Cacheファイルの出力に失敗する
ストレージに十分な空き領域がない

ストレージの空き領域のサイズをご確認ください

書き込みできないストレージ(ディレクトリ)に出力しようとした
  • CD-ROMなど、ストレージが読み込み専用
  • ストレージ(ディレクトリ)への Write 権限がない
USBタイプのデバイスが障害から復旧しない
主な障害
  • 音が再生されなくなる
  • 音声には存在していないノイズ音が増える(特にDoP方式での再生時)
  • 音量ミキサーで音量を調整できなくなる
  • 特定のビット数やサンプリング周波数が使用できなくなる
  • デバイスが認識されなくなる
復旧手順
  1. デバイスをPCのUSBポートから外します
  2. Windowsを「再起動」して、Windowsの起動完了を待ちます
  3. Windowsを「シャットダウン」して、PCの電源がオフになるのを待ちます
  4. PCの電源をオンにして、Windowsの起動完了を待ちます
  5. デバイスをPCのUSBポート(確実に動作するところ)にセットして、しばらく待ちます

ご注意

  • PCのUSBポートのうち、抜き差しすることが多いところは、端子の摩耗により接触不良(音声データの伝送失敗、不安定な給電)を起こしやすくなっている可能性があります
  • USB延長ケーブルやバスパワー方式のUSB-HUBを経由すると、給電不足による誤動作を起こしやすくなる可能性があります
開発関連
開発機器
  • HP ProDesk 600 G1 SFF(CPU:Core i3-4160、Memory:32Gbyte)
  • Microsoft Windows 11 Home Insider Preview Beta
  • Microsoft Visual Studio Community 2022(C言語)
技術情報
変更履歴
ver.1.26
WinFMP / PMDWin 呼び出し時の設定を変更
  • PPZ8パートで一次補間を行います
  • PPS, P86パートで一次補間を行います(PMDWin)
  • リズムの演奏方法が選択可能になりました(PMDWin)
  • PCMファイルを読み込めない場合でも強制的に再生を試みます
ver.1.25
Fluidsynth 2.4.5 対応
ver.1.24
Cache機能を追加
ver.1.23
プレイリストが正しく作成されない場合がある不具合を修正
ver.1.22
デコード方法(PMDWin)を追加
デコード方法(WinFMP)を追加
プレイリスト作成時の拡張子リストを更新
ver.1.21
Fluidsynth の Unicode対応
ver.1.20
Fluidsynth 2.3.7 対応
ver.1.19
Fluidsynth 2.3.6 対応
Resample のデフォルトを Share(共有モード)に変更
ver.1.18
ギャップレス再生オプションを追加
ver.1.17
操作不能になる場合がある不具合を修正
画面レイアウトの変更
32bit版(最終)
ver.1.16
プレイリストの出力機能を追加
デコード方法(Fluidsynth)を追加
デバイスのリストから Windows default を削除
画面レイアウトの変更
ver.1.15
プレイリストの読み込み機能を追加
Volume assistのオプションの軽微な変更
ver.1.14
FFmpeg(最新 git master build)使用時、デコードに失敗する不具合を修正
ver.1.13
音声出力時、ビット数に複数の選択肢がある場合、最もビット数が多いものを選択するように修正
Volume assist「Loudness normalization」を追加
Compression にオプションを追加
レイアウトの軽微な変更
ver.1.12
Resample「Share」選択時、表示の一部が正しく表示されない不具合を修正
ver.1.11
Resample「Share」を追加
「LPF」を廃止
Downward compression 用の標準設定を廃止
ver.1.10
Resample「D128」に軽微な修正
ver.1.9
Resample「D64」「D128」を追加
楽曲再生前に無音(3秒)を出力
表示の最⼩化を実装
ver.1.8
Resample「Auto」の仕様を変更
ver.1.7
WAV形式ファイルの読み込み時にハングアップすることがある不具合を修正
アップサンプリングの計算方法を変更
Downward compression 用の標準設定を追加
ver.1.6
Compression の計算方法を変更
DSF形式ファイル、非圧縮DFF形式ファイルのデコーダーを内蔵
ver.1.5
ダウンサンプリングの計算方法を変更
リサンプル設定「Auto」の仕様を変更
リサンプル設定「Min」を追加
音声の内部データ形式を変更
ver.1.4
デコード方法(FFmpeg)を変更
ver.1.3
FFmpegを用いたデコード処理中にハングアップする不具合を修正
Peak normalization にオプション(Target peak level)を追加
ver.1.2
デコード方法(Microsoft Media Foundation)を変更
ver.1.1
デコード方法(FFmpeg)を追加
ver.1.0
初回リリース