【Chall-Link「VSSDetector」 簡単活用ガイド】

日本語版 Ver.2.0.2

VSSスナップショットをバックアップ元として7-Zipでアーカイブを作成します

 

【著作権者】 Chall-Link(読み方:シャルリンク/略称:ChaL) 【ライセンス】 フリーウェア(MIT License)

 

💡 パス表記について:本ガイドでは日本語Windowsでは ¥ と表示される文字が、 \ で表示されていますが、どちらも同じものでそのままコピー&ペーストして使用できます。なお、手入力する部分のみ、わかりやすさを優先して¥で表示しています。

 

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■ 本ガイドで使用するツール

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■ 初回実行時に「WindowsによってPCが保護されました」が表示された場合についての解説と対処方法

※ 同梱の『README_Japanese』、『01-VSSDetectorでできること』 の、『 ■ 【最初にご確認ください】初回実行時のWindowsの警告画面について』の項目をご確認ください。 

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■手順:具体的な使用例

 

1.【ゴール】VSSスナップショット内のフォルダをバックアップ元として 7-Zipアーカイブバックアップを作成

従来のソースのパス指定例:

D:\folder1\

😔 バックアップ処理中は D:\folder1\ でのファイルの修正作業はできなかった

            🔽

VSSDetector「VSSパス」指定例: (スナップショットの D:\folder1\ の表現)

\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy1\folder1\ 

😀 バックアップ中でも D: でのファイルの修正作業が可能になります

 

(※1) https://www.7-zip.org/7z.html "Supporting files with sizes up to 16000000000 GB" (2025年7月29日に確認)

(※2) Chall-Link「PreFAS Backup」 ( https://github.com/Chall-Link/PreFAS-Backup/releases/ )

(今後 ベクター に登録申請予定)

 

2.事前準備:復元ポイントの作成 ※

 


※ 既に復元ポイント機能が有効になっている場合は、こちらの 『2.事前準備:復元ポイントの作成』 は確認のみ、あるいは読み飛ばして 『3.VSSDetectorによる VSSパス取得』に移動していただいても問題ありません。 本スクリプトは、復元ポイントの機能が有効でなければ動作しません。


 

⚠️新規に復元ポイントを作成する場合は、管理者・共同責任者の同意の上実施してください 復元ポイント作成時に目安として対象ドライブに20%以上の空き容量が必要です。空き容量が不足していると正常処理ができない場合がありますのでご注意ください

 

2.1.ステップ1:システムの復元機能の有効化

(1)システムの復元設定画面へのアクセス
Windowsの検索窓で「復元ポイントの作成」を検索し開きます
「システムのプロパティ」ウィンドウの「システムの保護」タブが開きます

 

(2)システムドライブ(通常 C:)の保護設定
システムの復元機能はシステムドライブ(C:)が有効である事が前提になっています。 「Windows(C:)(システム)」の保護が無効の場合はシステムドライブ(C:)を選択し
「構成」→「システムの保護を有効にする」を選択して システムドライブ(C:)の保護を有効にしてください
<推奨設定>ディスク領域の使用量:ディスクサイズの5-10%

 

(3)データドライブ(例 D:など)の保護設定
バックアップ対象にしたいデータドライブを選択し「構成」をクリック
「システムの保護を有効にする」を選択
<推奨設定>ディスク領域の使用量:1-3%(小容量ドライブでは1-2%)

 

👉 有効にしただけでは、まだ復元ポイントは作成されません

 

2.2.ステップ2:復元ポイントの作成

(1)復元ポイント作成:
「システムのプロパティ」ウィンドウの「システムの保護」タブの「作成」ボタンをクリック

(2)識別用説明の入力
復元ポイントの説明欄に識別しやすい名称を入力
例:「backup-25-06-06-1200」

(3)復元ポイント作成処理の実行
「システムの保護」ウィンドウの「作成」ボタンをクリックすると、その時点で有効になっている全ドライブのスナップショットの作成が開始されますので、しばらく待ちます。

(4)作成成功の確認
「復元ポイントは正常に作成されました」の表示が確認できれば作成完了です

 

✔️ これでドライブの静的な状態保存=Windows VSS スナップショットの作成が完了しました!

 

3.VSSDetectorによる VSSパス取得

 

いよいよVSSDetectorで、復元ポイントのVSSスナップショットのVSSパスを取得します!

 

3.1.ステップ1:VSSDetectorの実行

(1)ChaL-VSSDetector-ja.bat を右クリックし、「管理者として実行」

(2)VSSスナップショットの解析処理が実行されます

(3)実行完了
「スクリプトの実行が完了しました」のメッセージを確認したら、
画面表示と同一の詳細結果が外部ファイルとして出力されています。

 

3.2.ステップ2:VSSDetector「VSSパス」情報の確認と活用

(1)出力結果ファイル
実行フォルダに作成された「ChaL-RESULT-VSSDetector.txt」を開きます
このファイルは実行するごとに最新の情報で上書きされます。

 

(2)VSSDetector「VSSパス」情報の表示例

 

 

(3)VSSDetector「VSSパス」の選択とコピー
バックアップ対象ドライブ/フォルダに対応するVSSパスをコピー

⚠️ VSSDetector「VSSパス」ドライブ全体指定と、フォルダ指定の違い ドライブ全体指定テンプレート:末尾に「*」がある(例:〜Copy8\*)

特定フォルダ指定テンプレート:(フォルダ名)を実際の正確なフォルダ名に置換

 

✔️ VSSスナップショットへ直接アクセスするためのVSSパスの抽出が完了しました!

 

👉次に、7-Zip File ManagerによるVSSスナップショットをソースにした、アーカイブの作成方法を説明します

 

4.アーカイブ・バックアップの実行

4.1. 設定条件、注意事項

■ 設定例

ソースフォルダ: D:\folder1\
出力先: E:\7-Zip-output\

 

4.2.7-Zip File Managerでの手動実行

(1)「7-Zip File Manager」を管理者権限で起動

(2)VSSDetector「VSSパス」での直接アクセス
アドレスバーに VSSDetectorで取得した 『ドライブ全体指定時パス表記:』(VSSパス)の最後の*を削除して入力 。 7-Zip File Managerの場合、ドライブ全体指定時パス表記の末尾の*は不要です。

例:\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\

    図:7-Zip File Managerで、VSSパスでスナップショットの内容にアクセスした状態

 

(3)アーカイブターゲットの選択
画面から、対象フォルダ(例:folder1\)を選択 → 「追加」を選択で圧縮ウィンドウが開きます。

(4)出力先の変更
そのままでは、圧縮ファイルの出力先がスナップショットの内部
\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\
に設定されてしまいますが、ここにはアーカイブファイルを書き込みできませんので、出力先を変更します。 今回の出力先は e:¥ なので、圧縮先の欄に次の様に手入力しEnter はまだ押さないで下さい。

例 e:¥

Enter を押さない状態で、入力欄右端の…ボタンをクリックします。フォルダー選択画面が出ますので、そちらから保存先を選択し、ファイル名の欄に、バックアップファイル名を入力します。

【例】

項目
保存先E:\7-Zip-output
バックアップファイル名FILE-1

( 本文では表示の問題で、¥と \ と混在表示されていますが、いずれもWindows上で¥(半角)と表示される同じ物です。)

 

                 図:7-Zip 圧縮設定画面

 

⚠️ 重要な確認事項: バックアップ作成後、作成された7-Zipファイルを必ず7-Zip File Managerでファイルを開き、ファイルツリーを正しく閲覧できるか確認してください。 後からバックアップが開けない、パスワードを設定したがそのパスワードでは開けない、オリジナルファイルは削除してしまった、などの場合が発生しても著作者は一切の責任を負いません。

 

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■本活用ガイドにおける重要事項

※ PreFAS Backup ( https://github.com/Chall-Link/PreFAS-Backup/releases/ ) (今後 ベクター に登録申請予定)

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■ 推奨事項

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■ 適用例

▶ 貴重なファイルが災害などで紛失しないようにする具体的案

目的: 想い出の写真や作品など、大切なファイルが含まれるテラバイト規模の大容量ドライブや大容量フォルダの安全な保管

手段: VSSDetectorで、次の条件で7-Zipでアーカイブバックアップを作成

▶ 貴重なファイルが災害などで紛失しない効果

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■ 免責事項

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■ 参考知識:安全なバックアップのための3-2-1 バックアップルール

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以上