【著作権者】 Chall-Link(読み方:シャルリンク/略称:ChaL) 【ライセンス】 フリーウェア(MIT License)
💡 パス表記について:本ガイドでは日本語Windowsでは ¥ と表示される文字が、 \ で表示されていますが、どちらも同じものでそのままコピー&ペーストして使用できます。なお、手入力する部分のみ、わかりやすさを優先して¥で表示しています。
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本ガイドでの必要ツール:7-Zip(LGPLライセンス) 未インストールの場合は、7-Zip公式HP ( https://www.7-zip.org/ ) から入手して下さい。
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※ 同梱の『README_Japanese』、『01-VSSDetectorでできること』 の、『 ■ 【最初にご確認ください】初回実行時のWindowsの警告画面について』の項目をご確認ください。
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従来のソースのパス指定例:
D:\folder1\
😔 バックアップ処理中は D:\folder1\ でのファイルの修正作業はできなかった
🔽
VSSDetector「VSSパス」指定例: (スナップショットの D:\folder1\ の表現)
\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy1\folder1\
😀 バックアップ中でも D: でのファイルの修正作業が可能になります
7-Zipの仕様では、アーカイブソースの最大サイズは 1,600万TB となっています(※1)ので、理論上は数テラバイトのハードディスクでも丸ごと7-Zipでアーカイブバックアップする事が可能です。ただし、テラバイトレベルになると、処理中は1日以上など長時間にわたりますのでPCの発熱対策など別の課題も発生します。これらの問題を解消するために、Chall-Linkでは、姉妹ソフト PreFAS Backup(※2)を開発済です。
(※1) https://www.7-zip.org/7z.html "Supporting files with sizes up to 16000000000 GB" (2025年7月29日に確認)
(※2) Chall-Link「PreFAS Backup」 ( https://github.com/Chall-Link/PreFAS-Backup/releases/ )
(今後 ベクター に登録申請予定)
※ 既に復元ポイント機能が有効になっている場合は、こちらの 『2.事前準備:復元ポイントの作成』 は確認のみ、あるいは読み飛ばして 『3.VSSDetectorによる VSSパス取得』に移動していただいても問題ありません。 本スクリプトは、復元ポイントの機能が有効でなければ動作しません。
⚠️新規に復元ポイントを作成する場合は、管理者・共同責任者の同意の上実施してください 復元ポイント作成時に目安として対象ドライブに20%以上の空き容量が必要です。空き容量が不足していると正常処理ができない場合がありますのでご注意ください
(1)システムの復元設定画面へのアクセス
Windowsの検索窓で「復元ポイントの作成」を検索し開きます
「システムのプロパティ」ウィンドウの「システムの保護」タブが開きます
(2)システムドライブ(通常 C:)の保護設定
システムの復元機能はシステムドライブ(C:)が有効である事が前提になっています。
「Windows(C:)(システム)」の保護が無効の場合はシステムドライブ(C:)を選択し
「構成」→「システムの保護を有効にする」を選択して システムドライブ(C:)の保護を有効にしてください
<推奨設定>ディスク領域の使用量:ディスクサイズの5-10%
(3)データドライブ(例 D:など)の保護設定
バックアップ対象にしたいデータドライブを選択し「構成」をクリック
「システムの保護を有効にする」を選択
<推奨設定>ディスク領域の使用量:1-3%(小容量ドライブでは1-2%)
👉 有効にしただけでは、まだ復元ポイントは作成されません
(1)復元ポイント作成:
「システムのプロパティ」ウィンドウの「システムの保護」タブの「作成」ボタンをクリック
(2)識別用説明の入力
復元ポイントの説明欄に識別しやすい名称を入力
例:「backup-25-06-06-1200」
(3)復元ポイント作成処理の実行
「システムの保護」ウィンドウの「作成」ボタンをクリックすると、その時点で有効になっている全ドライブのスナップショットの作成が開始されますので、しばらく待ちます。
(4)作成成功の確認
「復元ポイントは正常に作成されました」の表示が確認できれば作成完了です
✔️ これでドライブの静的な状態保存=Windows VSS スナップショットの作成が完了しました!
いよいよVSSDetectorで、復元ポイントのVSSスナップショットのVSSパスを取得します!
(1)ChaL-VSSDetector-ja.bat を右クリックし、「管理者として実行」
(2)VSSスナップショットの解析処理が実行されます
(3)実行完了
「スクリプトの実行が完了しました」のメッセージを確認したら、
画面表示と同一の詳細結果が外部ファイルとして出力されています。
(1)出力結果ファイル
実行フォルダに作成された「ChaL-RESULT-VSSDetector.txt」を開きます
このファイルは実行するごとに最新の情報で上書きされます。
(2)VSSDetector「VSSパス」情報の表示例:
xxxxxxxxxx────────────────────────────[2] HarddiskVolumeShadowCopy8 (ドライブ D:)作成日時: 2025/07/19 15:00:00種類: システム復元ポイントドライブ全体指定時パス表記: \\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\*フォルダ指定時パス表記: \\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\(フォルダ名)────────────────────────────
x【解説】• 1行目の『[2] HarddiskVolumeShadowCopy8 (ドライブ D:)』から、D: である事がわかります。• スナップショットの個別のフォルダを指定する場合は、\\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\を、D:\ と考えて下さい。例えばD:\7-Zip-BK_SOURCE\ は、スナップショットでは\\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\7-Zip-BK_SOURCE\となります。
(3)VSSDetector「VSSパス」の選択とコピー
バックアップ対象ドライブ/フォルダに対応するVSSパスをコピー
⚠️ VSSDetector「VSSパス」ドライブ全体指定と、フォルダ指定の違い ドライブ全体指定テンプレート:末尾に「*」がある(例:〜Copy8\*)
特定フォルダ指定テンプレート:(フォルダ名)を実際の正確なフォルダ名に置換
✔️ VSSスナップショットへ直接アクセスするためのVSSパスの抽出が完了しました!
👉次に、7-Zip File ManagerによるVSSスナップショットをソースにした、アーカイブの作成方法を説明します
■ 設定例
ソースフォルダ: D:\folder1\
出力先: E:\7-Zip-output\
(1)「7-Zip File Manager」を管理者権限で起動
(2)VSSDetector「VSSパス」での直接アクセス
アドレスバーに VSSDetectorで取得した 『ドライブ全体指定時パス表記:』(VSSパス)の最後の*を削除して入力 。 7-Zip File Managerの場合、ドライブ全体指定時パス表記の末尾の*は不要です。
例:\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\

図:7-Zip File Managerで、VSSパスでスナップショットの内容にアクセスした状態
(3)アーカイブターゲットの選択
画面から、対象フォルダ(例:folder1\)を選択 → 「追加」を選択で圧縮ウィンドウが開きます。
(4)出力先の変更
そのままでは、圧縮ファイルの出力先がスナップショットの内部
\?\GLOBALROOT\Device\HarddiskVolumeShadowCopy8\
に設定されてしまいますが、ここにはアーカイブファイルを書き込みできませんので、出力先を変更します。
今回の出力先は e:¥ なので、圧縮先の欄に次の様に手入力しEnter はまだ押さないで下さい。
例 e:¥
Enter を押さない状態で、入力欄右端の…ボタンをクリックします。フォルダー選択画面が出ますので、そちらから保存先を選択し、ファイル名の欄に、バックアップファイル名を入力します。
【例】
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 保存先 | E:\7-Zip-output |
| バックアップファイル名 | FILE-1 |
( 本文では表示の問題で、¥と \ と混在表示されていますが、いずれもWindows上で¥(半角)と表示される同じ物です。)

図:7-Zip 圧縮設定画面
⚠️ 重要な確認事項: バックアップ作成後、作成された7-Zipファイルを必ず7-Zip File Managerでファイルを開き、ファイルツリーを正しく閲覧できるか確認してください。 後からバックアップが開けない、パスワードを設定したがそのパスワードでは開けない、オリジナルファイルは削除してしまった、などの場合が発生しても著作者は一切の責任を負いません。
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処理中にディスククリーンアップなどで「システムの復元とシャドウコピー」の削除しないで下さい。
数時間を越える長時間処理中をする場合、CPU負荷が高くなり長時間PCファンが高速回転し続ける場合があります。異常ではありませんが、高負荷がかかり続ける事はPCの寿命を短くする可能性も考えられます。動作を適時監視し問題を感じられた場合は処理を中止して下さい。なお、この問題を解決するために、VSSDetectorの姉妹ソフト、PreFAS Backup ※ も開発済ですので、そちらの利用もご検討下さい。
※ PreFAS Backup ( https://github.com/Chall-Link/PreFAS-Backup/releases/ ) (今後 ベクター に登録申請予定)
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バックアップ直前に最新の復元ポイントを作成する事で、より最新の状態をバックアップできます。
7-Zipなどで暗号化した場合はパスワードを適切かつ安全に保管して下さい。紛失した場合、復元できません。
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目的: 想い出の写真や作品など、大切なファイルが含まれるテラバイト規模の大容量ドライブや大容量フォルダの安全な保管
手段: VSSDetectorで、次の条件で7-Zipでアーカイブバックアップを作成
光ディスクに保管しやすいように25GB分割で作成
20桁以上のパスワードを使ってAES-256暗号化で作成
運用提案
提案1: 作成したバックアップを光ディスクに保管し、遠隔地に保管(M-DISC: 100年耐久性/ 一般的なDVD・BD: 20年以内)
提案2: クラウドストレージでのオンライン保存
ファイル紛失リスクの大幅低減: 遠隔地やクラウドへ分散保存により災害などによるファイル紛失リスクを大幅に減らす事が可能
情報漏洩セキュリティ: 万が一遠隔地に保存したバックアップが漏洩しても、20桁以上のランダムな英数記号パスワードの組み合わせによりAES-256暗号化でアーカイブを作成しておけば、現代の技術ではほぼ暗号解読は不可能。パスワードを漏洩しない限りファイル内容の漏洩リスクは限りなく低い。
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本バックアップは多重バックアップの一つとして作成し、本バックアップで単独のバックアップ手段として使用しないでください。いざバックアップから復元しようとしたときに、バックアップが失敗したなどのトラブルがあっても、著作者は一切の責任を負いません。
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3(Three):データを少なくとも3つのコピー持つ → オリジナル1つ+バックアップ2つ
2(Two):異なる2種類のメディアに保存する → 例:外付けHDDとDVD、HDDとクラウド、SSDとNASなど
1(One):1つはオフサイト(別の場所)に保管する → 例:クラウドストレージ、自宅外の別の建物、遠隔地のサーバーなど
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以上