翼型解析

2D 翼型データベースと 9 種類の解析エンジン(αFOIL)

Ctrl+1 で「airfoil 解析」モードに入ります。

画面の構成

左側に翼型の一覧、右側に 4 つのタブがあります。

タブ内容
翼型形状選択中の翼型の形を描きます
座標翼型座標の数値一覧
解析履歴その翼型で実行した解析の一覧。結果の閲覧と削除ができます
逆翼型設計圧力分布・速度分布から翼型を作り出します

一覧は翼厚・キャンバーなどで絞り込めます。データベースには UIUC/Selig の 1,665 翼型が最初から入っています。

解析エンジンの選択

画面上部の「解析エンジン」ドロップダウンで、計算に使う理論を選びます。 それぞれ得意不得意があるので、目的に応じて選んでください。

エンジン分類出せるもの
XFOIL 6.99粘性・非粘性パネル法 ポーラー / Cp 分布 / 境界層 / 迎角掃引 / 全翼型バッチ
Eppler コード
PROFIL 1.1
翼型設計・境界層解析 CL–迎角 / CD / Cm / Cp 分布 / 境界層 / 全翼型バッチ
セオドーセンコード
NACA TR-452
等角写像・非粘性 CL–迎角 / Cm–迎角 / Cp 分布 / 零揚力角 / 全翼型バッチ
今井コード
1942
逐次等角写像・非粘性 CL–迎角 / Cm–迎角 / Cp 分布 / 無揚力角 / 理想迎角 / 全翼型バッチ
守屋コード
1937/1938/1941
二次元ポテンシャル理論 CL–迎角 / Cm–迎角 / Cp 分布 / 零揚力角 / 空力中心 / 全翼型バッチ
森口コード
1938
二次元ポテンシャル理論 CL–迎角 / Cp 分布 / 零揚力角 / 全翼型バッチ
水野 BEM コード
SNG_B
線形分布渦・境界要素法 CL–迎角 / 循環 / 渦強度 γ / 全翼型バッチ
佐藤コード
1966・JP版 / ENG版
翼型逆設計理論 指定圧力分布 / 指定速度分布から翼型を逆設計
Lighthill コード
A.R.C. R&M No.2112
翼型逆設計理論 指定速度分布から翼型を逆設計
どれを選べばよいか
抵抗(CD)や失速の様子まで知りたいなら XFOILEppler を選んでください。 粘性を解くので Reynolds 数の指定が要ります。
揚力傾斜・零揚力角・空力中心といった基本的な性質だけを素早く知りたいなら、 セオドーセン・今井・守屋・森口・水野 BEM が向いています。 これらは非粘性理論なので Reynolds 数に依存せず、計算も速いです。

1 つの翼型を解析する

  1. 左の一覧から翼型を選びます
  2. 解析エンジンを選びます
  3. 「解析実行」を押し、ダイアログで条件(Reynolds 数・迎角範囲・パネル数など)を入れます
  4. 結果は「解析履歴」タブに残ります

一度計算した条件はデータベースに記録されるので、同じ条件で再度実行すると 即座に前回の結果が呼び出されます。

全翼型バッチ解析

1,665 翼型をまとめて解析する機能です。「全翼型解析バッチ」ボタンから実行します。

並列数は開始前のダイアログで指定できます。既定値はお使いの PC の CPU から自動で決まります (GUI と他モードのために、全コアは使いません)。

解析中も他のモードを使えます。 バッチ解析はバックグラウンドで走り続けるので、モードを切り替えてモデリングをしたり、 シミュレータで飛ばしたりできます。進み具合と停止ボタンは画面下のステータスバーに出ます。

完了済みの条件は自動的にスキップされるので、途中で止めて後から再開しても無駄がありません。

翼型自動選定+GA 探索とは同時に走りません。 どちらも XFOIL と同じデータベースを使うため、CPU の取り合いと書き込みの衝突が起きます。 片方が動いているときにもう片方を始めようとすると、 どちらを続けるか尋ねるダイアログが出ます。

解析データの整理

解析を重ねると airfoils.sqlite3 がどんどん大きくなります (Cp 分布や境界層のデータは 1 件あたりの容量が大きいため)。

「解析履歴」タブから、次の操作ができます。

1 件ずつ削除選んだ解析結果だけを消します
その翼型の解析を全削除選択中の翼型に紐づく解析結果をまとめて消します
解析データを全削除全翼型ぶんの解析結果を消してファイルを縮めます
翼型座標そのものは消えません。 全削除しても 1,665 翼型のカタログは残り、解析結果だけが消えます。 削除後に自動で VACUUM を実行するので、ファイルサイズが実際に小さくなります。

逆翼型設計

「逆翼型設計」タブでは、翼型の形から性能を求めるのではなく、 望みの性能(圧力分布・速度分布)から翼型の形を作り出します。

・佐藤コード(1966)

佐藤淳三「望ましい圧力分布を有する二次元翼断面形の設計法」の厳密二次元ポテンシャル理論です。 目標流速分布 qα(θ) や写像関数 g(θ) から翼型を直接作ります。

JP 版(日本語論文版)と ENG 版(Trans. Japan Soc. Aero. Space Sci. Vol.9 No.14)があります。 理論は同一で、後縁を z=0 に置いた座標系と式番号が異なります。

・Lighthill コード(A.R.C. R&M No.2112, 1945)

M. J. Lighthill「A New Method of Two-dimensional Aerodynamic Design」の方法です。 log q0(θ) の Fourier 級数から、式(7) → 式(10) → 式(8) の順に翼型を逆設計します。

解析した翼型を機体に使う

翼型を選んだ状態で、メニューの「翼型(F) → airfoil 解析で選択中の翼型を使う…」を実行すると、 その翼型がプロペラ・主翼・尾翼の断面として設定されます。

区間ごとに別の翼型を割り当てたい場合は、 「機体(A) → 平面図で寸法を編集」や「プロペラ正面図で寸法・翼型を編集」から 区間ごとに選んでください。→ 機体データの編集