概要これ1つで、診断書業務がひと続きになる
患者ごとに情報を1回入れれば、あとは呼び出して使い回せます。よくある流れは次の7ステップです。
| | 操作 | 内容 |
| 1 | 新規作成 | カルテ番号・氏名・住所などの基本情報を入力 |
| 2 | 診断書を作成 | おもて面(8号様式)に傷病名・経過・入通院期間・診断日などを記入。和暦/西暦どちらでも入力可 |
| 3 | 骨格図に書き込み | 裏面の人体図へ受傷部位を手描き+文字注釈 |
| 4 | 保存 | ボタン1つで患者データとして保存(「保存しました。」と表示) |
| 5 | 検索で呼び出し | 氏名・カルテ番号・月などから過去の診断書を再表示 |
| 6 | 複製して再利用 | 同じ人の次の診断書を、内容を引き継いで新しいカルテ番号で作成 |
| 7 | 印刷/出力 | おもて+裏をPDFにして確認 → 両面印刷。月単位のデータは「出力」ボタンで一覧化 |
おもて面診断書の作成
自賠調8号様式のレイアウトをそのまま画面化。入力の手間を減らす補助フォームを各所に備えています。
- 傷病名フォーム:病名・開始日・治癒日・治癒見込を最大5件、一覧で入力
- 入通院期間フォーム:入院・通院・固定・付添の各期間を日付から自動計算
- 初診時所見フォーム:意識障害の有無・程度・持続などを選択式で
- 診断日/作成日フォーム:受傷日・診断日・作成日・転帰(治癒・継続・転医・中止・死亡)をまとめて。和暦(令和・平成・昭和)でも西暦でも入力でき、内部で実日付に自動変換
- カレンダー入力:日付欄をダブルクリックすると和暦つきカレンダーが開く
- 「病状の経過」「主たる検査所見」は長文もそのまま保持
裏面骨格模型図への書き込み
後遺障害診断書の裏面は、受傷部位や可動域制限を「図」で示す欄です。マウスでそのまま描けます。
描く
3色の手描きペン
画面上部の 赤・青・黒 ボタンで色を選び、人体(骨格)図の上に線が引けます。線の引き方は 直線(クリックからクリックまで。既定)と 曲線(なぞって自由に描く)から選べ、選んだボタンは枠が濃く表示されます。
受傷部位、変形、可動域の制限方向などを色分けして図示できます。線の太さは見やすく調整済みです。
文字の注釈 ― 9枠
図の上に文字枠が9つ。部位名や所見メモを入れられます。文字サイズは
10 → 12 → 14 → 16 をボタンで巡回。サイズは患者ごとに記憶されます。
編集を助ける5つのボタン
| ボタン | はたらき |
| ペンモード | 「閲覧」と「描画」を切替。閲覧中は線・文字に触れないので、うっかり線が入らない |
| ペン画を戻す | 直前に引いた線を1本ずつ取り消し |
| 復元 | この患者を開いた時点(保存済みの状態)へ戻す |
| 線消去 / 文字消去 | 手描き線だけ/文字枠だけを、別々に一括クリア |
| リセット | 中央のセルをクリックするだけで、編集状態を即解除 |
描いた線・文字・文字サイズは、カルテと一緒に患者データとして保存されます。
おもて面へ戻ると自動保存。次にその患者を呼び出せば、図もそのまま再現されます。
呼び出し検索のしかた ― 6通り
同じ人の診断書は何度でも作れます。検索は「その人の履歴」を並べて見られるように作られています。
| 検索方法 | 操作 | 使いどころ |
| 氏名のあいまい検索 | 氏名の一部を入れて「検索」または「あいまい検索」 | 読みや漢字がうろ覚えでもヒット。同姓・同一人物の過去分がすべて候補に並ぶ |
| カルテ番号のあいまい検索 | 番号の一部を入力 | 番号の断片からでも絞り込める |
| カルテ番号を直接指定 | カルテ番号欄に番号を入力 / 検索窓に番号 | 番号が分かっているときの最短ルート |
| 月別ブラウズ | 検索窓を空にして「年・月・〜ヶ月」を指定 →「あいまい検索」 | 「先月 診断日がついた人」など、期間から一覧を出す |
| 前 / 次の患者へ | 画面右上の ◀ ▶ ボタン | カルテ番号順にどんどん送って確認 |
| 基準日の切替 | 設定で「診断日/作成日」を選択 | 検索・集計を「診断した日」で見るか「書類を作った日」で見るか |
- 候補一覧の列は 登録No(1=最新登録)・カルテ番号・氏名・日付・担当(Dr名)。担当でどの先生のデータか一目で分かります。
- 候補がちょうど1件なら自動選択。そのまま「検索」で読み込めます。
- 候補の中に診断日(または作成日)が未入力のものがあると、件数とともに警告。記載漏れに気づけます。
- 検索した状態のまま「削除」も可能。読み込み → 確認 → 削除の順で安全に。
- データベースタイプでは検索結果が全PC共通。他のスタッフが登録した診断書もそのまま候補に出ます(シートタイプは、開いているそのファイルの中身が対象)。
再利用同じ人に、何度でも
継続診断や再発で「前回とほぼ同じ内容の診断書」をもう一度作りたい ― そのための複製機能です。
複製の流れ
- 検索などで元になる診断書を表示する
- 画面上部の [複製] ボタンを押す
- 新しいカルテ番号を入力(最大+1の候補が入った状態で開くので、病院の採番に合わせて変更可)
- 傷病名・経過・骨格図まで内容をすべて引き継いだ別レコードとして保存される
- あとは違う箇所(診断日・経過など)だけ直して[保存]
複製先の番号が既に使われている場合や、元と同じ番号の場合は保存せずに知らせます。
氏名は同じなので、あとから氏名で検索すれば過去分と並べて履歴として確認できます。
集計「出力」ボタン ― 月単位でデータを確認する
「出力」は診断書を呼び出す機能ではなく、ある期間に該当する患者を一覧表(Excel)に書き出すツールです。
使い方は目的しだいで何通りもあります。
指定できること
- 期間:年 +(特定の月 / 全月 / 開始月から〜ヶ月)
- 基準日:設定の「診断日 / 作成日」でどちらの日付を期間判定に使うか
- 出力する列:カルテ番号・氏名・性別・生年月日/傷病名1〜5・治癒見込1〜5/病状の経過・検査所見/PC名・Dr名 から必要なものだけチェック(チェック状態は次回も記憶)
書き出し先は本体と同じ場所の 出力DATA フォルダ。ファイル名は
抽出データ_2026年8月.xlsx のように自動命名され、同名があれば (2) を付けて別ファイルにします。
完了時に件数も表示されます。
データベースタイプなら、全スタッフが入力した分をまとめて集計できます(データベース1つが対象)。
シートタイプは、その1ファイルに入っている患者が対象です。
使い方の例
例1今月の診断書を何件作ったか
- 設定
- 基準日=作成日
- 期間
- 2026年 / 8月
- 列
- カルテ番号・氏名・傷病名1
- 結果
- 8月に作成した診断書の一覧と件数。院内の実績報告や請求件数の突き合わせに。
例2四半期の傷病傾向をまとめる
- 期間
- 2026年 / 4月から 3ヶ月
- 列
- 氏名・傷病名1〜5・治癒見込1〜5
- 結果
- 期内の患者の傷病名と見込がずらりと並ぶ。多い傷病、見込の分布をExcelの集計機能で分析。
例3その年に関わった患者名簿をつくる
- 期間
- 2026年 / 全月
- 列
- カルテ番号・氏名・性別・生年月日
- 結果
- 1年分の患者台帳。監査資料や引き継ぎ資料の下地に。
印刷ほか印刷とその他の機能
- 両面印刷(PDF方式):[印刷]でおもて+裏の2ページPDFを作り、Microsoft Edgeで開いて内容を確認してから両面印刷。Excel直接印刷で両面がずれる問題を回避。おもて面の枠内の色は印刷用に自動で外れます(画面表示はそのまま)。古いPDFは自動整理。
- 印刷履歴(データベースタイプ):印刷のたびに「日時・PC名・担当医名」を共有データベースに記録し、印刷前の確認画面でそのカルテ番号の過去の印刷履歴を表示。身に覚えのない印刷に気づけるので、不正印刷の抑止になります
- 更新の記録(PC名・Dr名):保存のたびに「どのPCで・どの担当医が」を記録。担当医名は「基本情報入力」フォームの [担当医名設定] でPCごとに設定(シートタイプの共有1ファイル運用でもPC別に持てる。設定画面には現在の担当医名も表示)。データベースタイプは更新日時も記録
- 取扱説明書ボタン:「基本情報入力」フォームから、同フォルダの取扱説明書(PDF/HTML)をワンクリックで開く
- 起動時のウィンドウ調整:ウィンドウ幅を診断書の幅に自動で合わせる
- 提出期限の判定:作成日からの残日数を表示
- 保存時メッセージ:どの保存ボタンでも、成功時に「保存しました。」で確認
- 抽出データの別名保存(出力)で作った Excel は、ふつうの表計算としてそのまま加工可
価値なぜ「軽いのに充実」なのか
これだけの機能が、たった1つの Excel ファイルに収まっている。
- 本体は約1MBの .xlsm 1ファイル。専用サーバー、データベース製品、インストーラ ― どれも要りません(シートタイプ)。フォルダごとコピーすれば別のPCへ引っ越せます。
- 起動が速く、動作が軽い。純粋な Excel マクロで動き、外部ランタイム(.NET など)に依存しません。
- 自賠調8号様式に専用設計。汎用の電子カルテのような膨大なメニューがなく、担当者が迷いません。必要なことだけが、必要な場所にあります。
- それでいて、63項目の患者管理/骨格図への手描き+文字注釈/和暦入力/カレンダー/入力補助フォーム群/6通りの検索/診断書の複製/月次データ出力/両面印刷/担当医・PC名の記録/旧データの取り込み ― をこの1ファイルで完結。
- いまある Office をそのまま活用。追加のライセンス費用が読めます。
- 旧ソフトからの引き継ぎも簡単。旧ソフトはすべてシートタイプ。「旧データインポート」ボタンで、項目名を突き合わせて取り込めます(並びが違っても、一部の項目が無くても、一致分だけ取り込み)。
- 大きくなっても大丈夫。患者数が増えたら、データを外部ファイルに分けた「データベースタイプ」へ。操作感はそのままに、複数PCでの同時利用・数万件規模へ広がります。
共有複数人での使い方 ― 2つのタイプで根本的に違う
「シートタイプ」と「データベースタイプ」は、共有の考え方そのものが異なります。人数と運用に合わせて選べます。
シートタイプ
1つのファイルを、大切に回す
データは本体(.xlsm)の中にあります。共有フォルダに置いても、Excel の仕様で
同時に編集できるのは1台だけ。先に開いた人が編集でき、あとの人は読み取り専用になります。
向いている運用:
- 1台運用:1台のPCで完結。いちばんシンプルで事故がない
- 順番運用:共有フォルダに置き、使う人が順に開く。使い終わったら閉じる
- 入力は1台・閲覧は全員:入力担当を1台に固定し、他の人は読み取り専用で開いて確認だけ
バックアップはファイルをコピーするだけ。世代管理も簡単です。
※Excel の「ブックの共有」機能はマクロと相性が悪いため使用しません。
データベースタイプ
1つのデータベースを、みんなで見る
プログラム(.xlsm)は各PCにコピー。データ(.accdb)は共有フォルダ/NAS に1つだけ置き、
各PCで [DBファイル設置] ボタンから同じ共有フォルダを選びます。
複数PCから同時に開いて、同時に入力できます。
- 受付で基本情報、診察室で所見、事務で印刷・月次出力 ― を並行して作業
- 誰かが患者を追加すれば、他のPCの検索にもすぐ現れる(開きっぱなしのPCは再検索)
- 同じ患者を2人が同時に編集するのは避ける運用(保存は後勝ち)
- 更新の記録:保存のたびに「更新日時・更新PC・更新者」がデータベースに残り、誰がいつ更新したか追える
前提:共有フォルダに全員の読み書き権限が必要/社内LAN推奨(VPN・拠点間の遠隔接続は Access では不安定。その規模は SQL Server へ)/ネットワーク切断中は保存不可/バックアップは誰も開いていない時間帯に .accdb を定期コピー/各PCでライセンス認証。
仕様動作環境と2つのタイプ
| 項目 | シートタイプ | データベースタイプ |
| データの保存先 | 本体(Excel)内 | 外部 Access ファイル(共有フォルダ/NAS) |
| 共有での置き方 | .xlsm を1つ | .xlsm=各PC / .accdb=共有に1つ |
| 複数PCで同時利用 | 不可(1台のみ編集、他は読み取り専用) | 可(同時入力) |
| 更新の記録 | PC名・Dr名(最後に保存した情報) | 更新日時・PC・担当者を毎保存記録 |
| 旧データの取り込み | 「旧データインポート」ボタン(見出し名で照合。並び違い・項目欠落OK) |
| ネットワーク | 不要 | 社内LAN必須 |
| 推奨する患者数 | 〜数千件 | 5,000〜100,000 件 |
| OS | Windows 10 / 11 |
| Microsoft Excel | 2010 以降 / 32・64bit 可 | 2016 以降 / 64bit |
| 追加インストール | 不要 | Access Database Engine 2016(64bit・無償)※Access 本体は不要 |
| 本体ファイル | マクロ有効ブック(.xlsm)約 1 MB |
| 管理項目 | 63 項目 / 患者(傷病名・入通院・所見・経過・骨格図 ほか) |
| ライセンス | 認証方式(買い切り) | 認証方式(買い切り)。利用PC台数プラン=3台版/5台版/6台以上版 |
まず「シートタイプ」で始めて、件数や利用台数が増えた段階で「データベースタイプ」へ移行できます。シートタイプとデータベースタイプは別製品です(患者データは「旧データインポート」で引き継げます)。
ライセンス認証と初期設定
シェアウェア方式。試用期間30日のあと、ライセンスキーを購入して入力するだけで制限が解除されます
(info@kochi3open.com へご連絡、または Vector)。
認証すると17文字の「固有ライセンスキー」とシリアルコード(5桁)が発行されます。
控えるもの
固有ライセンスキーとシリアルコード
この2つは、PCの入れ替え・バージョンアップのときに必要です。紙とファイルの両方で、ソフト本体とは別に保管しておいてください。
紛失時は info@kochi3open.com へ問い合わせれば無料で再確認できます。
導入時に
暗証番号を初期値から変更する
起動時と患者データを開くときに要求される暗証番号の初期値は 1234。変更するまで起動のたびに案内が出ます。
データベースタイプはPCごとに別々、シートタイプは共有ファイル全体で1つ設定します。
忘れても、固有ライセンスキーの末尾5桁で再設定できます。
認証が完了すると「基本情報入力」フォームが自動で開き、そこからユーザー登録ができます。
問い合わせ・サポートは、このユーザー登録を済ませた方のみが対象です。
各設定の詳しい操作手順は取扱説明書に記載しています。
入手導入とサポート
- シートタイプ:ファイルをPCにコピー(取扱説明書も同フォルダに)→ マクロを有効化 → ライセンス認証 → 暗証番号を変更 → 担当医名を設定 →(共有するならNAS等に置いて各PCからUNCパスで開く)
- データベースタイプ:64bit Excel を用意 → Access Database Engine 2016(64bit)を導入 → 各PCで [DBファイル設置] ボタンから同じ共有フォルダを選ぶ → 各PCで 認証・暗証番号・担当医名
- 旧データの引き継ぎ:どちらも「基本情報入力」フォームの [旧データインポート] ボタンで、旧ファイルを選んで取り込み(項目名で照合。並び違い・項目欠落OK)。旧ソフト(V2.00 派生)は全項目そのまま取り込めます
- ユーザー登録:認証後に「基本情報入力」フォーム → [ユーザー登録]→ [登録] ボタン →「メール作成」または「コピー」。空欄を埋めて info@kochi3open.com へ送信 → 確認メール返信で完了。サポートは登録者のみ
- マニュアル・価格は配布ページに記載。取扱説明書は .xlsm と同じフォルダに同梱